第3話 恐怖の感染

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 早く行かなくちゃ! なんで私はこんなに足が遅いの!? なんでこんなに息がきれるの!? なんでこんなに体力が無いの!? ちくしょう!! 後少しだ!! 頑張れ私!! カッコイイお兄さんの為に走れゆきえ!! メ〇スが如く走るのです!! 「住職さん助けて下さい! 悪霊が家に来ているのです!」 真っ暗な家に、明かりがついた。 よかった起きてくれた。 住職さんは、私を見て固まってしまった。 私の肩を凝視している。 私ヤバいのですか!? 「お嬢さん悪い者を連れていますね。さぞや体が重かったでしょうに……」 そお言うと、私の肩をぽんぽんと叩いてくれた。 体が軽くなった。 「凄いですね! さすが住職さん!」 「仕事ですから。しばしお待ちなさい。弟子達を連れて来ます。その間に、井戸の水を体にかけておきなさい」 住職さんて、凄く頼りになっていい人だな。 ……ここに来てよかった……。 さてと、言われた通りに体を清めましょう。 恐怖で疲れた心が癒される気がした。 「行きましょうかお嬢さん車に乗りなさい」 お坊さんに車!? まあ、現代だしそれが当たり前だよね。 お弟子さんに囲まれてハーレム状態で家に着いた。 お坊さん4人もいれば余裕だよね? でも、お坊さん達の表情は凍った様に固くなっていた。 そして凄く真剣な表情に変わっていった。 また寒気がしだした。 お坊さんも同じだろう。 私の予想よりも、とんでも無い事態になってしまったのかも知れない。
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