第一章 千年後の神(?)

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「皆さん、初めまして。この一年一組の担任を務めさせていただく事になりました、安斎静代(アンザイシズヨ)といいます。一年間よろしくお願いしますね」 俺達のクラスの担任は、温和そうなオバチャン先生だった。ああいう先生は嫌いじゃない。 「これから入学式の説明とか色々する事がありますが、その前に自己紹介してもらいましょうか。お名前と、あと将来の夢とか」 そんな流れで自己紹介が始まった。ちなみに最初は、出席番号一番の俺からだった。一年一組一番なんて一生になかなかとれるポジションではない。 「えっと、初めまして。遠藤とみょや、トモっ」 最悪だ。噛んでしまった、自分の名前なのに。しかも誰も笑ってすらくれねえし、穴があったら、いや、穴を掘ってでも入りたい。 「・・・遠藤友也です。将来の夢とかは特にまだありません」 顔から火を噴き出しそうになりながら、黙って着席する。 やめてくださいよ先生。そんな温かい目で俺を見ないでください。 その後は特に差し障りなく、大して面白くもない自己紹介が続いた。ヤマトも無難に自己紹介を済まし、順番は女子まで回っていった。 「A子です。将来の夢は看護師です」 へぇ~そう。 「B美です。将来の夢は教師です」 フムフム、そうですか。 「神崎ヒカルです。将来の夢は神です」 ほう、そりゃあ凄い。 ん?
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