彼女と電波

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「私の名前は、岡辺瑠維(おかべ るい)です。ここの近くの商業高校に通っています。因みにピチピチの高校二年生です。」 「へー。若いねぇ。」 棒読みの感想と乾いたため息に負けず岡辺さんはまたくすくすと笑い出す。 なんだかよくわからない子だなぁ。 彼女は、高校のオカルト研究部略してオカ研に所属しているらしい。僕に話し掛けたのは彼女曰くこの世を揺るがすような膨大なオーラが僕の背中から溢れだしてるように見えたらしい。世間から見ればそれはただの駄目人間の背中から出される負のオーラだと思われる。 「君の目は節の穴だ。」と言うのは簡単なのだがこうまで色々とぶっ飛ばれてしまうと何だかそんな事を思うのが馬鹿らしくなってくる。 「ところでお兄…?おじさんは人間観察をしていたんですか??」 お兄さんで良いのに…確かに37歳はおじさんだけれど心は未だに少年のままだ。 それに言い直すのは余計に失礼なんじゃないかな。 こくんと頷くと岡辺さんは「記録帳とかつけていないんですか?」とまた質問してきた。 人間観察日記をとるくらい僕はそれほど人間を好きではない。むしろ好きにはなれないのだ。
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