~青い天馬~

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・・・突如周りの音が無くなると同時に僕は確信した。 「言い伝えは本当だった」と。 ・・・僕が住む村(乾門村)には昔からから言い伝えがあったのだ。 ・・・星が瞬く夜に青い天馬を見た者は限られた時間だけ時を止めることが出来ると。 僕自身は言い伝えのことなんてまったく信じていなかった。 只、唯一の趣味である『星観察』をするために望遠鏡を持ちベランダに出たら流れる青い流星、青い天馬を見たのだ。もちろん空を飛ぶ青い天馬なんていないと僕は思うから「あれは流星だ」と、自己解釈をした。 ただ軽い気持ちだった。 例え、あれが本当の青い天馬だとしても「どうせ言い伝えなんて嘘だろ」と思い、冗談半分で頭の中で「時よ止まれ」と、念じた。 ・・・周りの世界が停止する。動いているのは僕だけだ。 ・・・。 もし、一年前にこの力があったのなら・・・あんな忌まわしい事件なんて起きなかったのかな・・・。 ふっと、過去のことを思いだしたが、無理矢理その過去の記憶を頭の隅奥にやり現状のことを考えることにした。 今の状況を一言で言わしてもらおう。 「時が止まった」 シュールだ。もの凄くシュールなのは分かってるが停止し凄まじい優越感を感じるのだ。
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