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「亜季は私のこと、好きだもんねー」
ひたすらに上からな貴女。仕方ない。貴女は先輩なんだから。
だけど、言われた言葉が的を射すぎていて、私は言葉を紡げなかった。
「私、咲さん好きです!」
後部座席から言葉が飛んできて、二人きりじゃなかったことに気付く。
「ありがとー。私も結衣好きだよ。……誰かさんと違って」
運転中の貴女は、冷たい視線だけを私に向けた。
……好きなんて、とっくに通り越してるよ。
ふと心に浮かんだくだらない考えを自嘲した。
「私、咲さん大好きですよー」
言葉なんかじゃ全然足りないくらいに。
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