咲さん。

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「全然心こもってないし」 蔑むように貴女は言葉を吐き出す。 ……だって、心こめて言ったら、余計な感情まで混ざっちゃうでしょう? 「ははっ、本心ですよ?」 「ふーん。ま、別にいいけど」 それは、私なんか別にどうでもいい? ネガティブな考えにまた自嘲する。まあ、事実そうなんだろうから仕方ない。 「そういえば、明日なにするの?」 「授業です!」 またもや後部座席から言葉が飛んできた。 「へー、1限から?」 「いや、2限から4限です」 「ふーん。亜季も?」 「私、2限だけです。咲さん……(笑)」 「うん、休みー(笑) けど昼から出掛ける」
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