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「ち、違うっ! やったのはコイツだ! 俺はなにもしてねぇ!」
そういってナイフで刺されて痛がっている不良を指差した。
ヒィ、と小さく悲鳴を上げる不良。
すると覆面は地面に落ちたサバイバルナイフを拾い上げ、足を引きずり手だけを使って逃げる不良へと近づいた。
「くっ、来るなぁ!」
抵抗する不良の髪を掴み上げ、喉元をかっさいた。
悲鳴は出ず代わりに大量の血液が喉から溢れる。
「頼む! 殺さないでくれ! 俺が悪かった! 自首するから!」
間近で殺人を目撃し、全力を持って命ごいをする不良。
「欲情を抱いて女を見るものは全て、すでに心の中で彼女を犯している。
もし汝の右の目が汝を躓かせるなら、抉り出して捨てよ。
もし汝の右の手が汝を躓かせるなら、切り取って捨てよ。
体の一部を失っても、体全体が地獄に投げ込まれるより、汝には益である」
そう言いながら覆面は腰元から手斧を取り出した。
叫びながら地面を這いずる不良。
覆面は不良の頭を強引に引っ張り、俯かせた。
「しかし貴様等は地獄に落ちろ」
斧が力のまま振り下ろされた。
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