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フとした瞬間にソレは現れる…
何の前触れもなく視界の端に現れては、心無い瞳で見つめてくる．
歩行中や走行中などの移動中にソレが視界から消えると、先ほどよりも少し近い距離に詰め寄ってくる．
視線の送り方は顔だけを動かし、体はそっぽを向く形で全く動く気配はない．
とてもじゃないが薄気味悪過ぎて、見つめ返す気にもならないだろう．
きっとそれどころではないはずだ…
目を伏せたり顔を反らしたりすると、その瞬間に忽然と姿を眩(くら)ませる．
しかし安堵するのは早い…
辺りを見回しても見つかる筈はないのだ、何故ならヤツは――
――――真上から君を見下ろしているのだから．
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