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「クソッ! 間に合わないのかっ! 」
ルイスが諦め掛けたその時
「不甲斐ないですな、最近の若い者は」
声が聞こえた時には、ルイスの前に解毒薬を手に持った、白い髪をオールバックにし、髭を綺麗に整えてあり、皺一つ無い燕尾服を着た老人がいた。
「っ!? 」
突然現れた老人に驚いたルイス
「何者だ!! 」
怒声と共に腰に差してある剣に手を掛け警戒するルイス
怒声によって、その存在に気が付いたエレン
「ルイス!? 其奴をノエル様に近付けるな!」
「分かってる、エレンも気を抜くなよ!」
その会話を聴いて老人はニヤリと笑った
「何が可笑しい!」
「いえ唯、若様の脇に居るのがこの様な小倅だと思うと嘆かわしいと思っただけです」
老人は意味ありげに言った
「何だとっ!! 貴様!!」
ルイスは我慢出来なかった。
自分の事を馬鹿にされたからでは無く、自分達の様な者に手を指し伸べてくれたノエルの事を馬鹿にされた気がしたからだった。
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