努力の結晶

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授業態度だけで見たら、すっごく悪いけど前の中間テスト学年で飛び抜けて良かった。 家で勉強してるに決まってる。 周りの大半は就職組だけど彼女はきっと就職を希望していない。 じゃなきゃあんなに勉強しないでしょ? 短大か4年制大学目指してるのかな? もう高2でしょ? あのままじゃ内申が響いちゃうよ。 先生として生徒の夢に協力しないってどうなの? 放課後、私は青木さんを呼び出した。 『由梨ちゃんだっけ?話って何?』 …ここの学校の生徒は先生と言う言葉を知らないのだろうか? 「青木さんの夢って何?」 『は?』 「だから、将来何になりたいの?」 私は単刀直入に聞いた。だって回りくどく聞いたらイライラされそうだし。 『別に、ふつうーに就職出来ればいいし。つーか話ってそれ?だったら帰る。』 帰ろうとした彼女の手を私は掴んだ。 『なに?何なの?新米教師のくせに。』 「就職出来ればいいって思ってるならなんであんなに影で努力するの?」 彼女は黙り込んだ。 「ねえ、本当は大学行きたいんじゃないの?」 担任でもない、ましてや私みたいな新米底辺教師にここまで迫られたら大層うざいだろうなと自覚しながら私は聞き続けた。 「私、一応先生だから。生徒の夢だけは叶えたい」
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