1人が本棚に入れています
本棚に追加
山本と呼ばれた男はその時病室に居合わせた女(霧崎 美知)に事情を聞いた。
この美知さんが言うには、私はここ峰塚市の峰塚署で働く警部で、数々の難事件を解決へと導いた天才であるらしい。
彼女はそんな私の部下で警部としての私を尊敬しているのだと。
美知「まぁ、命も助かったようだし。これって、良かったんだよね。おめでとう!」
いや、『おめでとう』は無いだろ。元に記憶を失っているわけだし。自分の名前でさえ美知さんから話を聞くまでは覚えていなかった奴が『おめでとう』と言われたところで当然のことながら襲われたときの記憶も無いわけで、嬉しくとも何とも無い。
山本「で
私がこの頭の怪我を負ったという事件はどんなものなんだい。」
美知「さっすが、山本警部!
記憶を失っても警部の血が騒いじゃてる~~。普通こんな病院で頭から血を流してる上に何もかも自分の記憶を失ってたら事件のことなんて考えないですよ。」
山本「美知さん。そんなおだてなくてもいいから事件のことを。」
美知「了解!
え~とですね。今回の事件はちょ~単純です。」
最初のコメントを投稿しよう!