目覚め

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山本「はぁ~」 山本は美知が病室から出て行くのを確めると、大きな溜め息を1つした。 山本の記憶はスッカリと無くなってしまっていたため、美知からの話を聞いても何も感じることが出来なかった。 山本「私はどんな人だったんだろな。美知さんが言うには正義感に満ち溢れた天才警部ということだが………。 私が天才とはね~」 少しニヤケてしまう。 そんなことを考えているうちに、記憶を失う前の血が呼んでいるのか、『自分をこの状態にした犯人が誰なのか』ということに少し興味が沸いてきた。 だが、プロの警部として働くことには抵抗があった。 「私の記憶が戻れば…… 私の記憶さえ取り戻すことができれば、事件は…… 美知さんが言うように真の真実へと導くことが出来るのだろうか? 記憶を 記憶を …………」
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