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「も、もっかいだけ確認ですけど!」
「どうぞどうぞ、なんなりと」
「ええと、その、ミシエルさんが本当に羽根があって頭の上にわっかのある〈アレ〉だと仮定したとして……私、実は死んじゃってたとか、もうすぐ死んじゃう予定だからお迎えに来ましたー、とか、そういうんではないんですよね?? 朝っぱらから変なものが見えちゃってたりとか、たった今、「そいつ」に襲われたりしてるのは、そのせいだってわけじゃないんですよね!?」
ガンガンドンドンッッ!!!
せ、背中が痛いっ!
というのも、問題の「そいつ」が部屋のなかで大暴れしているからである……!!
「そいつ」が外に出ようとドアに体当たりをするせいで、私は足を踏ん張り手を突っ張り、アパートの玄関扉を全力で食い止めていなければならないのだ……っ!!
閉め出されて、激しい攻防はかれこれ一時間近く続いている。
汗だくの私を、どこかのんびりした態度で眺めつつ、ミシエルはにーっこり笑った。
「はい、違います。そのへんは安心して下さって大丈夫ですよ。さっきも言いましたけど、背中のコレはぼくのパートナーである天使さんに借りているだけで、別にぼく自身が天使さんだってわけじゃな
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