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「よお!こんなとこで何してんだ?」
後ろを振り返ってみるとそこには、ちょっとツンツンした髪が特徴の男子生徒が手を挙げていた。
コイツは黒田聡。俺の数少ない友達だ。
「よお……、今日も元気だなお前は」
「あったりめーよ!俺の取り柄はこのイケてる顔と元気なんだぜっ!」
「ハイハイ、ソウデスネ~」
ったく、コイツは朝からホントに元気だな……。
ちなみに、聡はイケメンではない。
俺の親友でもあり、悪友でもある聡は、中学からの付き合いだ。
そーいや、中学の頃はやんちゃだったな~。
ロケット花火を港の近くを通る船に当てたりしてたっけ……。
懐かしいなぁ……。
と、物思いに耽る俺の耳に入ってきたのは予鈴のチャイムのおとだった。
うわっ!
やっべ!
早く教室に行かなきゃ殺される!
朝っぱらから命の危険に晒された俺は聡を置いてけぼりに、全速力で教室へ向かった。
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