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天ヶ瀬光輝は目を覚ました。
彼は真っ黒な髪だが、目は紅い瞳という少年だ。
彼は自身が通う学校の制服を着ていた。
光輝「…………あれ?なんで生きてるんだ?」
光輝は首に触れてみた。しかし、そこには傷がなかった。
光輝「傷が、ない?」
光輝は起き上がった。そこは自分が知らない世界だった。
辺りは何もない真っ白な世界。
一言で言えば何も取り柄もないつまらない世界だった。
光輝「誰かいますか~⁉」
返事がない。誰もいないようだ。
光輝「あの~、トイレしたいんでここでしますね~⁉」
とズボンに手をかけて脱ごうとすると、
??「待て待て‼ここでするつもりか⁉」
光輝「いるじゃん、おじいちゃんが…………」
冗談のつもりでズボンに手をかけたが見事な収穫だった。
光輝は見るからにショボそうな長い髭をした爺さんと対面する。
光輝「オレは天ヶ瀬 光輝。爺さんは誰だ?」
神様「ワシか?ワシは神様じゃ」
光輝「髪の毛?」
神様「神様じゃい‼」
光輝「それでカミサンはどうしてここにいるんだ?
神様「か・み・さ・まじゃい‼
わざとか⁉わざとじゃな⁉」
光輝「いや~、でもなぁ。アンタが神様ってのは全く信じられなくてねぇ~」
神様「まあ、いきなり神様って紹介されて信じろというのは無理ないかのう…………💧」
光輝「よくわかってるじゃねぇかクソジジィ」
神様「お主、歳上をもっと敬えよ💢」
神様は半ギレになったが、光輝はいきなり真剣な表情になった。
光輝「…………オレ、死んだんだよな?」
神様「その通り。そしてここが死後の世界じゃ」
光輝「だったらさっさと地獄に落とせよ。オレみたいな"重罪人"なんて慈悲もクソもないだろ?」
神様「ところがどっこいという話じゃよ」
光輝「どういうことだ?」
神様「お主は確かに罪人じゃ。しかし、
――――多くの人を救ったではないか」
光輝「それは後半部分だろ?オレの人生の前半部分は真っ黒だし…………」
神様「それは前半の話じゃ。後半のお主は仲間のために闘い、そして達成して平和をもたらした。お主は罪人だが立派な英雄じゃ」
光輝「…………………」
神様「そんな英雄に新たな人生を歩んでもらおう」
光輝「?。つまりどういうことだ?」
光輝は耳を傾ける。
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