洛陽にて

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光輝「以上ですが我が芸でした🎵」 光輝のお辞儀と共に拍手の嵐が生まれた。 ??「すごかったね、詠ちゃん」 ??「ふ、フンッ、少しはやるじゃない❗」 ??「張遼、あの手から蝶が出るのはどうやってしたのだろうか?」 ??「いや、ウチに聞くなや華雄💧」 恋「……あれ、どうやるの?」 光輝「すみません。企業秘密なもんで…………」 詠「別に良いじゃない。減るもんじゃないし」 光輝「お客さんの数が減りますよ💧 まぁ、そうですね。せっかくですからちょっとした種明かしをしますか……。 えっと、陳宮さん、私の目の前に来てください」 光輝は陳宮を前に立たせた。 そして、机を横に置き上に花を置いた。 光輝「ではこのお花を消します。 一・二・三、ハイッ❗」 しかし花は消えなかった。 詠「何よ、失敗してるじゃない❗」 月「え、詠ちゃん💧」 詠「何、ゆ……え……」 月が指差す方向にはいつの間にか、陳宮の頭に髪飾りがついていたからだ。 光輝「というわけです。どうですか?」 陳宮「いったい何をしたのですぞ💧」 華雄「すごい❗いつの間にねねに髪飾りをつけたんだ⁉」 それぞれが感想を述べる中、張遼が口を開いた。 張遼「なるほど、そういうことかぁ……」 月「ど、どういうなの霞ちゃん」 霞(張遼)「全員が花に集中しとる時にウチだけ、陳宮を見とったんや。 するとや、天の川は目にも止まらぬ速さで陳宮に髪飾りをつけたんや。それも片手だけで、陳宮自体気づかせないうちに、や」 光輝「さっすが張遼さん、正解で~す🎵 これが我が芸、手品の基本的なことです」 詠「つまり、どういうことなの?」 光輝「全て人間は『これを見ろ❗』と指定されたものを一つに集中してしまう習性があるんです。 それを利用して、相手に気づかせない間に実行して、"いつの間にそこにあった"という意識をもたせることなのです🎵」 華雄と恋だけ理解してなかったが、詠と月、陳宮は代々理解しているようだった。 月「天の川さん、ありがとうございます」 光輝「いえいえ、たた一つだけお願いします」 月「?」 光輝「あなた達の名前を教えてください。 それがこの芸のお代です」
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