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高山亜妃(タカヤマアキ)
中2夏休み間近の放課後の教室。
窓を開けてる意味が無い、無風の真夏日。
誰かの走る音が聞こえて、教室の前方の扉が開いた。
「委員会始まるよー。ん?ケイタイ握りしめて何してんの?」
小4でクラスが一緒になって以来の友達、七坂香菜子(ナナサカカナコ)。
「優真(ユウマ)の助っ人。」
「まーたー?あんたもよくやるわね。」
呆れ顔の香菜子にベーッと舌を出す。
「後でおごってもらう約束なの。最近特に押しに強い子が増えてるらしくて。今日はこれ。」
ケイタイをかざす。
「亜妃が恨まれ役になる理由が分からない。」
前の椅子に後ろ向きで座って頬杖をつく。
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