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荷物を運び終えたら、
カーテンが無い窓の下、
ひっそり軽トラが停車。
「……俺思うけど、
これ普通いっちゃん先ちゃう？」
リクの指は、
裸の窓枠をなぞる。
家具や電化製品は
ネットで頼んだ。
なのにカーテンだけは、
すっぽり抜けてた。
「……３階やもん。大丈夫」
「……でも見てみ。あかんやろ」
リクの手がおいでをし、
道路を挟んで正面の、
マンションの１室を指差した。
がんばったら糸電話、
ぐらいの距離にその窓はある。
たぶんどこかの大学生。
は、窓枠の中、
携帯で、誰かとお話中。
「……あかん……かな」
「……うん。
男やし、あかん。
カーテン買いに行こ」
「……えっ、でも」
用事があるのでは……？
相手は口ぶりから、
いずみんと推察。
「ここらへん、
そう言う店ないよな」
携帯の中で地図を広げる
リクの指。
物件は悪くない。
でも、都会ではない。
「……お、隣町にA〇〇N発見。
ギリで間に合うっぽい」
「……けど今日はええかも。
用事、行ってくださいな」
「……でもカーテン、
気になる」
自分のことのようにリクは言い、
メールを誰かに。
たぶん、いずみん。
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