9人が本棚に入れています
本棚に追加
願いを、望みを、望み願いを、望願いを望み願願いを、望み、望みを
「煩い…………!」
唸るように呟いても、止まない。もうこちらの気が狂ってしまいそうで、激しい怒りと憎しみを存分まで高めてたぎらせた。
しかしそのあとは、ふっと心から感情が抜けた。
少年は走った勢いをそのままにばしゃりと座り込む。
結局は、逃げられないのだ。
もう何年も何千年と同じことを繰り返してきた。
どうせ、何も変わらない。
何も、終わらない。
終わるのは、いつだって自分の想いだけだ。
「そんな事、とっくに知っているだろう?」
ぱしゃりと、水面が揺れた。
最初のコメントを投稿しよう!