最期のプレゼント

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「にしても、あいつも鈍いんだよな。クラスに来るたびに見られてたってのに」  そう……だったの……? 「それに、あたしたちが付き合ってるのにも気づかないなんて、ホントに鈍感っていうかバカですよ!」 「だな!」  なんで笑ってるの? 私が馬鹿にされてるんだよ? なんで同意してるの?  貴男は私を見てくれてなかったの? 私への愛は無かったの?  私は貴方を愛していた。ううん、今でも愛してるわ。  なのに貴方は……。 許さないわ。赦さない。絶対にユルサナイ!  私を、こんなに貴方だけを愛していた私を捨てるなんて!  そんなことは許さない!  私だけ不幸になって、貴方だけが幸せになるなんて許さない! 私たちは二人で幸せになるの! なのに、その幸せを築くパートナーが私じゃないんて……、ありえない!  もう決めたわ。貴方との幸せは、力づくでも掴み取る。  貴方に再び添うことが出来るなら……。  貴方に再び抱き着けるなら……。  貴方に再び抱かれられるのなら……。  貴方とまた幸せになれるのなら……。  貴方とまた手を繋げれるのなら……。  貴方のまた未来を見られるなら……。
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