最期のプレゼント

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 私はそれを妨げる邪魔者を排除する鬼となります。  そして、もう一度貴方の顔を私に向けさせます。  心を向けさせます。  未来に見る光景が同じものになりたい。  体だけじゃなく、心も一つになりたい。  幸せを貴方と分かち合いたい。  だから私は、一時の間、鬼になります。  愛を掴むための鬼。  ふふ……。この鬼なら、桃太郎にも負けないでしょうね……。  だって、私たちの愛を越えられるモノなんてないんですもの。 「先輩! あれっ!!」  嗚呼、貴方が私たちの愛を邪魔する猿ね? 犬と雉もいるの? 桃太郎も?  なんでもいいわ。誰であろうと私が消してあ・げ・る。 「うわっ!? た、環!?」  ほら、貴方は私がいることが嬉しいんだね。  あんなに一気にベンチから立ち上がって。  分かるよ。早く私のところに戻りたいんでしょう?  待っててね、今すぐその邪魔者を処分するから。  そしたらすぐに貴方は私と……。  今度は前みたいに、貴方に迷惑はかけないから。私って、ちゃんと失敗から学べるんだよ? 偉いでしょ?  あれ? 涙が出てきちゃう。あ、そうか。貴方は私がこう言うと「偉い偉い」って、頭を撫でてくれたもんね……。
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