最期のプレゼント

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 誰も来ない。  もう9時だもんね。  赤く染まった腕時計を外し、ハサミを持っていない左手を風穴に入れる。  胃を掴んで、消化器系の臓器を全て引き摺り出す。  それをいつまでも叫び続ける牛の口に押し込む。溢れてきたけど、押し込む。  あまりの臭いに牛が吐いたが、それでも口に押し込む。  まだ神経は繋がってるし、胃酸で溶けた臓器が痛むんじゃない?  次は爪。綺麗にネイルしてるわ。ムカつく。この爪を彼の背中に突き立てて、抱き合っていたのね……。  剥がすと、また叫んだ。内臓で猿轡されているせいか声になってない。いい気味よ。  全部剥がす頃には、牛は気絶していた。  寝かせるはずないじゃない。  轡を外して舌にハサミを当てる。もちろん根元。  少し力を入れると、簡単に切れた。  痛みで目が覚め、叫ぼうとしてる……。  ふふ……。でも、無・駄。舌が無いんだもん。  さぁ仕上げよ。砂と血に塗れた内臓で腕を縛り、足を大きく広げる。  嗚呼、ここに彼の男根が……。  今日は、ハサミを刺して、イかせてあげる!  持ち手ギリギリまで入れると、血を噴いて果てた。  やーっとゴミ掃除が終わった。  さ、彼と愛し合わなきゃ!
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