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―――AM2:30―――
きっとこれでよかったんだ。
彼が全てを悟り、僕に賛同までしてくれた別れの言葉。
「さよなら」でも「またね」でもない「ありがとう」
だって、僕は悪いことはしてないし、永遠にあえないわけでもない。
明日になれば、また会えるんだ。
例え平行線のままだろうとも、そばに居れる。
巡だって僕が好みじゃなかっただけなんだ。
これはいわゆる、只の失恋。
割り切った僕は寝台に腰かけ、大分前にかかりつけのお医者さんから処方された薬を出す。
「眠れないときに」とだされた薬だ。
僕はそこから錠剤を取り出し考える。
「もし・・・僕が女の子だったらどうだったのかな」
返ってくる答えはない。
今日は本当につかれた。
いろいろあったけど楽しかったと思う。
いろんな経験をさせてくれた巡には感謝しないとね。
ただ、こんなお礼は少し迷惑かな?
でも、僕も傷つくのには疲れたんだ。
僕は大きくため息をつき、錠剤を口に含む。
「また明日ね・・・・・・巡」
最後にそうつぶやくと薬が回ってきたのだろう。
僕はゆっくりと、深い深いまどろみの中へと堕ちていった
2010.4.10 over write
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