1人が本棚に入れています
本棚に追加
-1-
信じられるものなんて何もなかった。
この惨めで小さな私に背負えるものは限られていて
必死に掴んだ未来こそが輝いているんだと信じていたけど
全てがそうじゃないと知った。
今のために切り捨ててきたものが本当に大事だったのかは
分からなくなってしまったけど
前に進むしかない。
まるで、切り立つ崖に挟まれた谷に取り残されたように
孤独で
寒くて
暗い。
それでも、ここにも太陽の光は届く。
わずかに見えた光を目指し私は歩いていく。
その先の可能性を求めてただ歩いていくのだ。
最初のコメントを投稿しよう!