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わたしの十代はとにかく反抗期そのものだった。 静かで冷たい反抗期は、自分自身から大切なもの奪った。 母親だ。 十三歳で私は母親を捨てた。 いや、捨てられたが正しいのか… 彼女は逃げるために私を切り捨てた。 そして、私も決して後を追うことはなかった。 これが互いの幸せのためと言い聞かせ、周りの意見は無視した。 そしてある日、突然彼女は帰ってきた。 私にとってすでに母親ではなくなった彼女は、すでにどうでもいい存在だった。 だが母親面されるのは我慢できなかった。 目が合うたび 顔を見るたび 何か言われそうで 吐きそうだった。
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