5人が本棚に入れています
本棚に追加
「あなたのことが好きです。つきあってください」
タッパーに入れた卵焼き。
君は驚いたね。
当たり前だね。君にとっては突然のこと……のハズ。
「わ、私でよければ……」
こうして僕らは付き合うことになった。けど時間は待ってくれない。
受験。君は地元の高校に。
卵焼きに人生を賭けていたボクは地方の高校に行くことになった。
皮肉だね。
それでも僕らは別れを選ばなかった。
「どんなに離れていても心は一緒だよ」
別れ際涙でゆがんだ君にささやいた言葉。
遠距離恋愛なんてドラマや小説だけの世界と想っていた。
あの時のボクは強がっていたよ。
最初のコメントを投稿しよう!