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龍「……よし、暫くはこの砦に滞在しよう」
龍がそんなことを思っていると、如月がやって来た。何かあったようだ。
龍「…如月、どうした?」
如月「……王朝で動きがありました。可進【カシン】大将軍が黄巾党討伐の命を各諸侯に出しましたようです。おそらく、2、3日で我が義勇軍にも命が届くでしょう」
………いよいよか。
漢の崩壊への予兆である【黄巾の乱】。その本格的な戦いが………いよいよ始まるというのか。
龍「黄巾の乱……この機を逃すことはできない。…如月、命が届き次第出陣する。準備を怠るな」
如月「はっ!」
黄巾の乱………
腐敗した国。
民は求めていたのだ。
新たなる時代を、指導者を。
そこに、【太平道】が教祖・張角【チョウカク】が現れ、民たちに道を説いたのだ。
民たちは張角を信仰した。
張角を新たなる指導者とし、各地で民衆が決起する。
新たな時代が訪れたのだ。
『義』は彼らにあった。
しかし、黄色い布を身に付けた者たちはやがて民を襲った。奪い、殺し...欲望のままに略奪の限りを尽くした。
『獣』となったのだ。
最早、黄巾に『義』はない。
ならば行こう。
龍「黄巾を贄に、俺たちの覇道を歩むのだ」
新たなる時代の幕開けに、また一人の英傑が立ち上がった。
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