一章

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「私は、自分自身で早雪……いやこの神森家に生涯仕えようと決めたのだ」 「!なぜだっ」 「それをお前に言う義理はない」 「……ふふ」 「早雪、笑うな」 「だって……」 「銀十郎、お前は早雪と供に京都へ行き、己を磨いて来い」 「……親父」 「これは父ではなく、銀狼一族頭領としての命だ」 「……」 私は銀十郎の頭を撫でる。 「!……気安く俺に触るなっ」 「ああ、ごめんごめん。昔の銀叉に似てて」 「?似てるか」 「似てるわ、お前と初めて会った時の事を思い出す」 「……」 銀叉は私の体に擦り寄った。 「……銀十郎を頼むぞ」 「えぇ」 「……」 この後すぐに私と銀十郎は京都へ向かった。
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