一章

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**** -京都- 「……女。お前と親父は本当にただの主従なのか?」 今まで一言も口をきかなかった銀十郎が突然私に問うた。 「あんたねぇ……京都に来るまで一言も喋らなかったのに開口一番それなの?それに女って言いかたは、」 「親父の、お前を見る目が……俺には理解できん」 「……」 「……千年前」 「?」 「私に、まだ若い銀叉はとある勝負を持ち掛けたの」 「……」 「『私と勝負をして、負けたら妻になれ。お前が勝ったら私は生涯、お前に仕えよう』……銀叉は言ったわ」 「!な……んだと」
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