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「……そうだ」
あの、恐妻秋草が手を焼くって……
「銀十郎!」
銀叉が名を呼ぶと、とても立派な体躯の銀狼が現れる。
「!」
しかし、その銀狼は直ぐ様私に襲い掛かり私を地面に押し倒した。
「この馬鹿者がっ!!」
銀叉は銀十郎の喉元に噛みつき、その勢いのまま放り投げる。
「……クソ親父!!何しやがる!!」
体制を整えた銀十郎は今度は銀叉に飛びかかろうとするが……
「止まれ、このクソ犬」
私が手を振りかざすと同時にピタリと動きを止める。
「なっ……!?」
「ったく、子どもの躾くらいちゃんとしておきなさい」
「……すまない」
銀叉は私に深く頭を下げた。
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