10人が本棚に入れています
本棚に追加
智彦は己の『正義』を正す為に過去へタイムトラベルを繰り返してきた
結果は『未来』への不協和音である
未来、過去、現在、彼のひとつの行動により何かしらの影響が生じてしまう
気絶した近藤信彦を見つめる加賀利 京一
「加賀利さん…」
「早く柊様を連れて逃げるんだ。智彦君ッ!!」
「まだ目的がッ!!」
加賀利は智彦へ歩み寄りメモ用紙と錆びれたライターを手渡す
「これはッ?!」
「数日前に私のパソコンへ君が言っていた独立型AIからメールが送られてきた
彼女の名は『リリス』と言っていたかな?
君が探している黒野の居所を記載した文書と地図を私宛てに送ってきたよ
勿論、君が未来から来ることも含めてね…」
「それで、彼女の狙いは何ですか?」
「分からない…ッが開発者の抹殺の『依頼』と見て間違い無いだろう」
「加賀利さん、本当にすみませんでした」
渡された錆びれたライターの蓋を開け閉めする智彦
「何がだい?」
「オレは何ども、お祖父様を殺す為に準備をし未来、過去、現在へとタイムトラベルを繰り返した
けど…こんな展開は見てい無いんだ」
「常に『時は変わる』モノなのさ智彦君。『時』に拘っていては己の信念を見失ってしまうよ?」
「貴方に会えてよかった。加賀利さん、僕らと一緒に来ませんか?」
加賀利の答えは既に決まっていた
「大変、有り難い誘いだが私は信彦様の執事だよ。智彦君…私は暫く地下牢に監禁されて大人しくしているさ」
「必ず助けに来ます!」
柊 雪野が力強い言葉で加賀利に発言する
「雪野さん、君はまず…君は自分を知る事から始めなさい」
「ハイ!!」
屋敷の外側で警察がようやく到着する
「今頃になって警察とは、セキュリティが甘いな」
加賀利は屋敷内や外から来る警官達を見ながら呟く
「さっ、早く逃げるんだ!智彦君!!」
「加賀利さんッ!!ありがとうございます!必ず助けに来ます!!」
警官隊の到着と同時に智彦は能力を使い雪野と共に屋敷外へと瞬時に移動した。
最初のコメントを投稿しよう!