『共鳴』

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『巨悪』は彼らに、語り尽くす猶予等、与え無い 『イチさんッ!!前方より、来ましたッ!!』 『チィッ、思ってたより立ち直りが早いガキやな。 美鈴はん、えぇか?わいらは元・【NAVY SEALS】の所属の海兵やった』 無線機の向こう側では銀次が陽動作戦を取りながら銃弾の音を連発させる 『えっ!?あなた方が?』 すべて驚愕する美鈴 『ま~、そのリアクションには慣れたで。わいが言いたいのは『復讐』に捕われるなっちゅうことや!! あかんッ!! 避けろォオ、銀次ィ!!』 刹那、銀行を中心とし十字架を描く様な『雷』が展開されイチとの通信は途絶えてしまう 銀行を覆い尽くしていた 『能力者』達による『鉄』や『土』のドームを破壊し銀行その物を炎上させてしまう 『近藤靖彦』彼は既に父親の秀彦のマリオネットと化していた 炎上する銀行内から二人の男性を引きずりながら来る様は背景の炎が翼の様に小鳩美鈴には見えてしまい、彼に対し『復讐』という概念が生まれてしまう 「イッ、イチさん…。銀次さんッ!!」 靖彦は彼らを前方へとほうり投げるが周囲で待機していた報道陣達は彼を『英雄視』してしまう 「有り得ない…」 両手に小さな『水弾』を作り出す小鳩美鈴 「そんな事があって、言い訳がッ!!」 感情に身を委ね振り上げた右手を第三者による右手で抑えられる 「辞めとけお嬢ちゃん。能力の使い過ぎは体に悪いぜ?」 黒いハットにアロハシャツを着た怪しげな男性が満遍な笑みで小鳩美鈴を止める 「アナタは誰?」 不適な微笑みを見せハットを取り黒髪のオールバックを見せる 「オレかい?オレは超一流な医者だ…同時に科学者でもあり、『イザナイ』の関係者…って言えばあんたにゃ、分かりやすいだろ?」 報道陣達の標的が小鳩美鈴から近藤靖彦へと代わり激しい騒動の中で二人は出会う事となる。
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