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ぽっかりと口を開けて寝ている緋くんの腕を引っ張って、その上に頭を乗せた。
体ごと擦り寄って、片方の腕で彼を抱きしめる。
「緋くん」
彼に向かって、囁く。
「ん…」
緋くんは擽ったそうに身をよじる。
起きそう。あともう少しで。
そう思ったけど、だけど無理に起こすのはやっぱり可哀相かな。
しょうがない。諦めるか。
小さく息をつき、間近にある緋くんの顔を見つめる。
早く、起きてよ。
そんで、一緒にまた楽しい一日を過ごそうぜ。
あなたが今日も幸せでありますようにって。俺、いつもそう願って過ごしてんだぜ。
朝陽が差し込む光の中。
愛しい緋くんの頬に、くちづけをした。
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