624人が本棚に入れています
本棚に追加
/324ページ
あれから早いもので。俺達は三度の季節を経ました。
もうすっかりその辺の恋人同士と変わらないです。
倦怠期もしっかりと味わいましたよ。ええ。
今、隣には春の陽気が漂い眠そうに目を擦っている碧君と、二人楽屋で寛いでいるところです。
「緋くんさ、今夜いけるだろ?」
泊まりがけで、釣りに。
そう言って嬉しそうに微笑む碧君の笑顔は、超ド級に可愛い、まるで天使のようです。
「行きましょ、前からの約束だもんね」
にっこりと貴方と笑い合う。
誰も知らない俺と貴方の関係。
だからこそ大切にしたいんだ。
貴方が少しでも寂しさを感じないように。
いつか堂々と周りに言えるくらい。
俺、大きくなるから。
俺の想いが届きますようにと、そう願って。
「碧君、こっち来て」
柔らかい日差しの中、俺の元へ寄り、少しだけ見上げる碧君の。
顎へ手を添えて、そっと唇を重ねる。
しっとりと俺の唇にすぐに馴染む碧君の口は、すでに開いて俺の挿入を待ってた。
最初のコメントを投稿しよう!