出会い

2/13
前へ
/13ページ
次へ
「ジリリリリリリッ」 一人には寂しいほど、広い部屋に目覚ましの音が鳴り響く。 僕はその時計を慣れた手つきで、目覚ましを止める。 そして、ベットから起きずに「はぁー」とため息をつく。 いつからかこれが毎朝の日課になっていた。 そして、軽く朝食を済ませ学校に向かった。 でも、僕は学校が大嫌いだ。いや、学校に限らず人と関わるの嫌いなのだ。 僕は、学校に着いても友達と喋るわけでもなく、勉強するわけでもなく、うつ伏せになり、 「早く終わってくれ」と思いながら時間が過ぎるのを待つ。 学校が終わり一人自宅へと帰っていると背後からいきなり 「あーしーなくーん」誰かが腕を首回してきた。びっくりして、僕は、恐るおそる顔見た。 最悪だ。同じクラスで不良の笠原君たちだ。 笠原 「ちょっと、話があるから来てくんなーい」笠原君たちはニヤけた顔で言う。 蘆名 「・・・・・」 混乱していて言葉が出ない。そうして僕は街外れの人通りの少ない空き地につれて来られた。 「ドスッ」 笠原君がいきなり僕の腹部を殴ってきた。 蘆名 「うっ、うううっ」 不意をつかれた僕はその場にうずくまって倒れこむ。 そしてニヤニヤしていた笠原君が少し怒った感じで言ってくる。 笠原 「今日さぁ、HRの時に眼飛ばしきたよねぇ?」 蘆名 「み、見てません」 笠原 「嘘つくんじゃねぇ!!」と言って今度は僕の顔を殴ってきた。 笠原 「あのさぁ、あまり怒らさないでくれるかな?」 と言った顔は先ほどのニヤけた顔とは別人なほど顔からは怒りが感じられた。 僕はこの時この場を切り抜けるいい手段を思いついた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加