いつもの風景

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でも……私は惹かれてはいけない。 友達の一線を超えてはいけない。 「以上ー!HR終わり」 HRが終わると友香が私の机の前に来る。 「莉子。やっと終わったね~。あっ!優~」 友香は優に抱きつき、優は若干照れている。 「友香。あんま人前でやめろよ~」 ……そう。優には彼女がいる。 友香という彼女が……。 私のこの芽生えてる気持ちに友香は気づいてない。 …いや、気づかれてはいけないのだ。 「今日優部活ある?ないなら一緒に帰らない?」 こんな会話を本当は聞きたくない。立ち去りたい。 「あーごめん。今日部活ある」 こんな言葉を聞くとホッとしてしまう。 「じゃあまた今度ね!」 確かに友香は親友だよ? 大好きだよ? でも、この時から私の中に黒い烏がいたのかもしれない。
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