いつもの風景

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私は渡された羽を受け取る。 とても綺麗で黒い羽。でも、闇のオーラが尋常じゃなく放ってる。 飲まない方がいい。 頭の中では危険信号が出ている。けど、契約して優を手に入れる! 私の心の中はただ一つに決まっていた。 「契約…するわ!」 そして私は黒い羽を一気に飲み込んだ。でも中々上手く飲み込めない。 「うっ…喉に…ひっ…かかる」 そんな私の姿をBRACK CROWは笑う。 「しょーがねぇなー。相沢莉子。俺の力…使ってやる」 BRACK CROWはそう言うと目を閉じた。そして神経を集中させている。すると、喉に引っかかった黒い羽が食道を通っていった。 「よーし。契約完了だな。契約の印には目の下に黒い羽があるからな」 私は用意されていた鏡を見た。そこにはさっきとは別人のようになっていた。 私は少し茶髪で、目は二重のパッチリ目。目の中は透き通るような茶色をしてて、それが自慢だった。 でも、今私が鏡で見ているのは前よりも少し髪が長くなり、綺麗な黒髪。目の中は完全なる黒色。そして目の下には契約の印の黒い羽。まるでタトゥーみたい。
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