L.R.Last

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立原が全てを自白した後、お袋が呼んでいた武藤刑事がそのまま連行。 これで、事件は解決した…。 午後18時、下校途中。 「お疲れ様、名探偵さん。」 愛衣は俺の肩を叩きながらそう言った。 「皮肉にしか聞こえないんだが?」 「なんでそうなるの…?」 今回の事件を通して分かった事は、俺は弱くて…、未熟だという事だ…。 「最後はお袋に助けられた。」 「それでも私は、真実を見直した。」 それでも…、それでは駄目なのだ。 自分の身1つ守れない様では…、俺は何時まで経っても子供のままだ。 「どこかに遊びに行こうよ。  希望も誘って、お祝いしよう?」 「…悪い、暫くは無理そうだ。」 「何か用事でもあるの?」 愛衣が、不思議そうに顔を覗き込む。 「少し早いが、受験勉強だ。  今での遅れを取り戻さないと…。」 そう言うと、不思議そうな顔のまま、愛衣は俺の額に手を当てた。 「入院した方がいいんじゃない?」 「熱でもあるの?程度にしてくれ…。」 俺らしくもないのは分かっているが、何とも失礼な奴だ…。 「何で急に勉強する気になったの?」 「…もし同じ様な事が起きた時、  また誰かに頼るのはもう御免だ。」 俺は愛衣の目を見て、言った。 「もう、お前を傷付けたくない。  お前を守れる様になりたい。  だから俺は変わらないといけない…。」 …自分の方はどうか分からないが、愛衣の表情が紅潮しているのは分かる。 「2年後には俺達は高校生だ。  俺はお前と同じ高校に行きたい。  今から遅れを取り戻さないとな…。」 何を言われているかを理解したのか、愛衣は目を閉じて赤面している。 「もし同じ高校に行ける様になったら、  毎朝、一緒に登校して欲しい。」 「それって…、その…、告白…?」 顔を覗き込まれて、思わず目を逸らす。 「…いや、そういうのじゃない。  その…、予約…、みたいなものだ…。」 「…予約?何の…?」 「こらこら!!何で俺を置いてくんだよ!?」 そう叫びながら、希望が背中にしがみいてきた。 「…間の悪い奴だな。」 結局…、愛衣に何も言えないまま、3人で帰路に就いた。 …続きは明日にでも話そう。 翌日、俺への悪い噂は無くなっていた。
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