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慎「どうしようも無い事だってあるんだ」
親父「そう…か」
親父も写真の方に目をやった
その顔はさっきとは違い悲しさは見えなかった
親父の顔はただ“無”だった
親父「でもな慎…俺はお前に」
慎「悪りぃ。遅刻するし俺もう行くわ」
親父「あ、あぁ。気つけてな」
親父が発しようとした言葉の続きを聞きたくなかった
俺は…いつまでたっても許せずにいる
俺自信を…。
慎「親父…明晰夢て知ってるか?」
親父「おう。あれだろ?夢と気付いている夢の事だろ?」
慎「……俺にとったら…皆笑っていたあの頃が明晰夢みたいだ」
もう戻らないあの頃
叶わない夢
分かち合えない兄妹
そんな俺等の運命が少しずつ少しずつズレてきていた
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