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じゃあ人の姿をした神は空想の産物なのか。
「いや、いないこともないよ?」
「えっ、いるのか?」
「まぁ神は神でも神人(しんじん)っていう、また違った部類に入るけど」
「涼宮?」
「あんなストレス発散巨人と一緒にしたら可哀想だよ。
神人という種族は君たちと同じ人の姿をしている存在のことだよ」
「...へぇ、じゃあその神人と自称神であるあんたとの違いってなんだ?」
ホタルモドキ(神)とは違う存在でも、"神"と呼ばれる者達ならば、やはり常識的な存在じゃないんだろうな。
「神の方を付属品みたいに呼ぶのはやめてくれないかな....まぁ君の質問に答えるのであれば確かに私と神人は根本的に違う存在だよ。
神人は数百にも存在する世界の管理、均衡を保つことを行っている者を指すの俗称であり、僕ら神と違って人と同じぐらいの数が存在するんだ」
「えっ、神人ってそんなにいるのか?」
「神人が、というより神人になることが出来る存在がそれぐらいいるってことだね」
「....どういうことだ?」
「神人というのはさっき言ったように俗称で、君たちの認識で言えば天使と呼ばれる者達がなる職業、と言えば分かりやすいかな?」
「職業?」
なんだ、最近の神様は面接すればなれるのか?
「んーたいして間違った認識もないかな?
君たち人間が築き上げた社会の中で1つの職に就くことと変わりはないね。
強いて違いをあげるのであれば、君が総理大臣や大統領になるぐらい大変な職と言ったところかな」
「なるほどな、以外と人間と変わらないってことか」
「そういうことだね。
理性を持った種族が繁栄すれば、規模の違いはあれど、大きく変わることはないよ」
「ならお前は話の流れから察するに、そういった種族とは違う存在ってことか?」
「御名答。
僕"達"は種族とか、理性ある存在ではなく、概念そのものなんだ」
「概念?」
「そう、概念。
事実的な事柄によりそれが存在すると証明されたもの、机上の空論でありながらそれらの存在があると信じて疑わない思念、確かであるのに不安定、空想であるのに確かな存在。
それら全てを合わせた存在が僕らなんだ」
....よく分からんな
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