第1話<図書館>

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舞台は日本のとある場所。駅付近はビルばかりだが、少し離れると周りは住宅街。さらに上に行けば、森林が生い繁っている。 その近くを歩いている一人の男の子がいる。彼は、緩やかな坂を降りてゆく。街へ出ると沢山の車と人ばかり。日曜日ということもあってか、私服を着た女の子や家族連れが見られる。 ブーン 図書館のドアが開き少年は足を止めることなく踏み入れる。何処も見ることなく端っこの机へ直行した。机の上に荷物を置き場所を確保した後、歴史書が置いてある本棚へ向かった。 「えーっと、フランスの歴史を記した本はっと…。」 沢山並べられている本の中から一冊の本を探すのは地道な作業だったが、いつも通っている者なら多少のズレはあっても、何処に何の本が置いてあるのか分かるはずだ。彼も、その一人だと見受けられる。 .
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