-2-(葉月)

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もさっ! 幸いにも伸びた髪はこれ以上伸びることはなかった。 ピ… 『うわ。このモッサリマリモ、危なく俺がなるところだった…』 「………」 さすがの啓大も顔が引き攣る。 「あれ‥? おかしいなぁ… どこで配合間違えたんだろ?」 うーん…? ひたすら頭を傾げている葉月に見兼ねたひよこが口を出す。  ピ。 『いいから早くコイツを元に戻してやれ。 …俺が言うのもなんだが、可哀相だ』 そのひよこの言葉に葉月は顔を上げる。 「え?戻る薬なんてないですよ?」 ピヨ!? 『なんだと!?』 「だって作る必要性がないじゃないですか。ハサミで切れば済む話なんですから」 『………』 「………」 「………」 ジョキジョキ…ッ! その後、三時間かけて氷雨を覆う髪を元の長さまで切った。 氷雨は元通り。 ――…が、しかし‥ 「………。」 葉月の作る薬に氷雨がトラウマになったのは言うまでもない。
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