笑顔7

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校舎の二階の西の端の窓の鍵は壊れており、ちょっとしたコツが分かれば開く事をアナタ達は知っているし、当然そのコツも知っています。 三人の中で一番身軽なアナタは、コンクリートの壁を上手くよじ登り、その窓を開く事に成功すると、校舎の中に侵入しました。その後を二人がどうにか登ると、アナタは彼らを引き上げます。 三人が校内に入った事を確認してから、アナタは静かに窓を閉めました。 目的の場所はみんな分かっているのでしょう。三人は無言で廊下を歩いています。その強張った表情は、警備員を警戒している為だけではないように見えました。 暫く進んでいると、 「お、おい!」 アナタの後ろから声が上がります。 何事かと振り返ると、そこには葉書をアナタに見せた相手の姿しかなく、もう一人の姿は何処にも見当たりません。 「アイツ、何処行ったんだ?」 アナタはそう尋ねますが、相手は見当も付かないといった顔で、ただ茫然とアナタを見返し答えました。 「アイツはずっと俺の横を歩いてたんだ。それが俺の視界からいなくなったから、どうしたのかと思ってそっちに目をやったら……」 いなくなったのでしょう。 アナタ達は離れないようにしながら、彼を探し始めました。
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