笑顔7

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どんなに探しても、彼の姿は見付かりません。 アナタは諦め、先に行こうともう一人の姿を探します。しかし、つい先程までアナタと一緒にいた筈の人影は、まるでもともと存在していなかったかのように消え失せてしまっていました。ただ、彼のポケットに納められていた葉書だけが、床の上で微かな光を受け、その存在を主張しています。 アナタは完全に色を失い、出口に足を向けますが、突然決意を込めたかのような表情になると、最初に向かっていたであろう方向に身体を反転させました。 そして恐怖を打ち消すかのように、力強く歩を進めていきます。 それでも目的の場所に近付くにつれ、やはり恐怖が増してくるのでしょう。アナタの顔色は蒼白を通り越して死人のようになり、自分の意思とは関係なく、手足が震え先に進むのを拒否し始めていました。
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