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会場に着いたらしく、文字通り叩き起こされ、荷馬車から下ろされた。
「路地裏……、しかも入り組んでいるから、大通りから見えないのか」
「さっさと動きやがれ!」
「すいません」
男に謝り、前の人達の所に走っていき、一つの建物の中に入っていく。
建物の中に入ると個別の檻に入れられた。
「埃っぽいですね。商品が弱ったらどうするつもりだろうか」
見える範囲を見渡すと、子供は見られず、殆ど青年から大人、魔物系はいわゆる成熟期からぐらいしか見えない。
幼い者や小さな者は纏めて置いているのだろう。
「奴隷として捕まっているのですから、女性の方も見てみたかったですね」
それなりの美しさを持っているだろうから、ちょっと残念だ。
「おらっ、次の商品を持って行け!」
「次ってーと、獣人の男ですかい?」
「そうだ! 虎の獣人を持って来い!」
「了解」
既にオークションは始まっているみたいだった。どうして居ようか、また寝るのも芸がないな。
状態異常で強制属性変化させ、指先だけ発火しそうな程熱を持たせる。そして壁を焦がし、絵を描き始める。
「~♪」
「おい、お前の番だ! 出ろ!」
「あっ、はい。わかりました」
だいたい描き上がった所で番が来たようだ。いい時間潰しになったな。出来上がりは上々だし。
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