プロローグ

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………。 この世界は未完成だ。 完全な世界であるなら、こんな無意味な戦いもこんな理不尽な運命も存在しなかっただろう…。 それは、あの日世界に響いた声から始まった。 『力を授けよう、その力で己に打ち勝ってみせよ。』 人間に異能の力が宿ったのはこの日からだ。 そして、世界に禍々しい存在が現れたのもこの日からだ。 あの声の主がもし「神」ならば、この世界の創設者ならば、どうしてこんな世界に変えなくてはならなかったのだろう。 人間と「闇」の戦い。 「神」はこれを望んだのだろうか。 ならば、俺は…「神」を許さない。 大切な存在を奪い去ったこの未完成な世界を。
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