2、眼鏡は至高の萌えアイテム

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「おはようございます…」 社長と並んで出勤する羽目になった俺は、全身から黒いオーラを発しながら小さなオフィスの扉を開けた。 「おはよーシキ…と、新入社員くん?」 ドアのすぐ近くに居た人が柔らかい笑顔で話し掛けて来てくれた。 「はい、折反と申します。宜しくお願いします」 「僕は副社長の百合野環(ゆりのたまき)って言います。こっちこそ宜しくねー」 あぁ、良かった、この人はまともそうだ。そう言えば面接官をやっていたのはこの人だったような気がする。 デスクに向かっている他の人達も、こちらを向いて軽く会釈をしてくれた。 うん、社長以外はいい人そうだし、辞めるかどうかは暫く働いてみてから考えよう。 柔和な笑顔を浮かべる百合野さんは、大人な雰囲気ではあるけどなんと言うかほわほわしていて、一言で言えば癒し系だ。縁のない眼鏡がよく似合っている。 中学だか高校にこんな感じの先生居たなぁ…いじめてやってたけど。
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