2、眼鏡は至高の萌えアイテム

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「執弓(とりゆみ)、仕事に戻っていいよ」 「承知致しました」 社長に言われて執事らしき人は部屋を出て行った。執弓さんというのか。 「折反くん…だいじょぶ?」 「へ!?は、はい大丈夫です」 呆然としていたら隣に座る百合野さんに心配されてしまった。いかんいかん。 「さて、君にはこれから我が社の事を知ってもらわねばならない」 向かい合わせの席に社長が腰を下ろした。どっかりと脚を組む姿も何だか品があって、今朝の出来事が夢だったんじゃないかと思う。 「うちはちょっと特殊でね。百合野、資料を」 「はいはーい」 百合野さんの鞄から分厚い書類が出て来た。 社則なんかが細かく書いてあるようだ。一応目を通してみる。 「そこにある通り、うちは服装自由だ。スーツを着ろとかいう規則はない」 「なるほど…」 「ただし」 社長が一瞬、鋭い視線をこちらに送ってきた。思わず体に緊張が走る。
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