2、眼鏡は至高の萌えアイテム

12/16
前へ
/32ページ
次へ
「女王様なんて似合わない。…こんなに、可愛いんだから」 あの、甘く低い声で、耳元を掠められて―― 「ッ…!」 自分でもすごく、すごく情けないことに。 俺はそのままへなへなとソファに座り込んでしまった。 あー、帰りたい。いやもう死にたい。消えたい。 何、この人あれなの?ホ●?●モなの? 「百合野」 「んー?」 「悪いけどこれコピーしてきて」 放心状態の俺を横目に、何故かこのタイミングで百合野さんにコピーを頼む社長…理解出来ない。 と言うかこのタイミングで百合野さん居なくなったら=社長と二人だけになってしまったらマズい気がする…! いやそもそも普通副社長にコピー頼んだりしないだろう。むしろこういうのは下っ端が積極的にやるべきだよな! 「あの、俺がコピーやりま…」 「新入社員用の資料、抜けてるから」 「あーそれはダメだねー。じゃあコピってくるよー」 ええぇぇえ百合野さん行っちゃうのおぉぉぉお!? 「頼んだ」 「はーい」 無情にも閉まる扉… この瞬間社長室は拷問室へと姿を変えたのだった…。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1304人が本棚に入れています
本棚に追加