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(ったく…初日からなんでこんな…ッ)
時間さえあれば殴って蹴って踏んで命乞いさせてやるのに…!
しかしどこかで見たような気がするんだよな…
いや、でもあんなに目立つ美形忘れるはずないか。気のせいだな、気のせい。
(よし、このペースなら間に合いそうだな)
交差点で信号待ちのために足を止め、ふと横を見る。
と。
「な…っ!?」
そこには奴が――あの美形痴漢が涼しい顔で立っていた。
「お前ッ…何でついて来てるんだ!!」
「別について来たわけじゃないよ。会社こっちだから」
ね?と、綺麗な顔を傾げてそう言われると何も反論出来ない。
立ってるだけで絵になりやがって…色々腹立つ奴め…!
とりあえずこいつと距離を取りたい。そう思って早足で交差点を渡り、逃げるようにオフィス街に突入した。
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